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XR やクローラーについて話した次世代 Web カンファレンス A11y セッションが無事終了しました

2023-12-22

2023年の暮れも迫る12月16日、東京で 次世代 Web カンファレンス 2023 というイベントがありました。

セッションの動画もあがっているので、報告記事を書きます

なお、この動画は Bar エリアで行われた全セッションが詰まっていますので、ピンポイントで見たい方は A11y セッションに再生開始時間をセットした 次世代 Web カンファレンス2023 Bar からご覧ください。

僕はこんなポジションで A11y セッションに参加しました。

セッションは1時間半という長丁場で、始まる前はこんなに時間があって話すことそんなにあるだろうかと不安でしたが、ふたを開けてみると話足りないくらいな状態で、話せなかったネタを一つ別記事で投稿したのでした。

セッション冒頭では自己紹介やお互いの仕事みたいな話をしたあと、今までを振り返るということでちょっと昔の話をしました。今回参考資料として JIS X 8341-3 の 2004 版の当時の冊子を持ってきました。今見ると最近の仕様より素朴感が漂いますが、当時はイベント会場でみんなこぞって購入したという印象があります。現物をはじめて見たって方もいました。

アクセシビリティに関係がありそうな Web デザイントレンドについて

振り返る流れから、昔発表した Web デザイントレンドからトピック的にいくつか取り上げたりしました。大きな文字サイズになったフォームのトレンドの話、カルーセルの話、アニメーションが多様化しはじめたころの話、などなどいろいろです。

本当はスライドで表示しつつ紹介できたらよかったのですが、今回はそういったスタイルのセッションではないのでまた何か別の機会があればやりたいと思います。過去から一通りスライドを見直してみて、いろいろなことが起きたなあと改めて感じました。

クローラーの話

クローラーは今、冬の時代ですみたいな話をしました。キャプチャクローラーを作り始めてかれこれもう20年の時間が経っているわけですが、その間にもいろいろな変化が Web には起きていて、古くからクローラーを作っている人にはつらい状況になっています。

アクセシビリティの主にマシンリーダビリティ的な側面で、GDPR の Cookie モーダルの話や、スクロール連動型コンテンツの話、ファーストビューを覆いつくすタイプのスプラッシュスクリーンの話などキャプチャ撮る身としてはいろいろつらいという話をしました。

単にキャプチャをとるクローラー作者の話ならつらいの一言で済むのですが、それらトレンドを楽しみ、紹介する身でもあるため、いろいろな自己矛盾が自分の中にあり、それもまたつらいという感じです。

XR のアクセシビリティ対応の話

XR アプリを開発して見えてきたことや、実際にどういう対応が今だと可能なのか、WebXRの側面から対応している代表するライブラリの話などをしました。アクセシビリティという側面からみればネイティブで対応するより、WebXRのほうがずいぶんアクセシブルであるのではという感想を持っています。それはブラウザでも見れるからというだけでなく、対応するためのライブラリなどもこの 2~3 年で出てきているためです。この話をはじめる時点ですでに1時間を過ぎていたため、そこまでいろいろな話はできませんでしたが、最後に W3C のテクニカルレポートの紹介もできてよかったです。

これも画面に表示してのデモとかはしていないので、もしどこかで話す場所があれば飛んでいってデモしたいと思います。勉強会主催者の方、お気軽にお誘いください。特にお誘いがなければどこかで主催しようかなあ。

最後に話した内容のリンクをあげておきます。

これは React Three Fiber 用のライブラリ。これは一応延長戦用にデモを作っていた。React VR とかが出た当初はなんでわざわざ HTML ぽいマークアップで書くのかって思ってたけど、 react-three-a11y のように XR コンテンツをマークアップするような使い方を見ると、むしろ HTML ぽくてよかったのではと思えてきます。

もう一方の雄、Babylon.js には専用のアクセシビリティに関するページがある。かなり具体的な内容。

XR Accessibility User Requirements、通称 XAUR のテクニカルレポート。ざっと目を通すだけでもいろいろな課題があることがわかります。

あとこれも見ておきたい。理解を深めるための副読本的な感じで僕は読んだ。


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    原 一浩 の顔写真

    (はら) 一浩(かずひろ)

    カンソクインダストリーズ代表 / グレーティブ合同会社代表

    1998年に独立し、同年、ウェブデザイン専門のメールメディア DesignWedgeの発行を開始。Webデザイン業の傍ら、海外のWebデザインに関する情報発信を行う。
    雑誌への寄稿多数。主な著書に『はじめてのフロントエンド開発』『プロセスオブウェブデザイン』、『Play framework徹底入門』、『ウェブデザインコーディネートカタログ』など。自社製のWebデザインのクロール&キャプチャシステムvaqumをベースに、様々なリサーチを行っている。Web 検定プロジェクトメンバー

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