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次世代 Web カンファレンスの a11y セッションに出場します

2023-12-10

次世代 Web カンファレンス 2023 というイベントがあります。

前回の開催は2019年。コロナ前です。イベント自体はずいぶん前から知っていたのですが参加したことはありませんでした。「これからの Web について真剣に議論する」というのがテーマとのことで、スライドを用意してきて発表する広く普及している勉強会のスタイルではないイベントです。

その次世代 Web カンファレンスの2023年版が12月16日に開催されます。すでに募集が締め切られ、開催を待つばかりな状態です。なぜその時期にブログを書くのか。それは当日は自己紹介もほどほどにいきなり議論を始めていくというセッションスタイルであることを知ったためで、つまりはこのブログ記事が自己紹介のスライドがわりになります。

どんなスタンスで出場するの?

今回は @emim がホストを務めるセッションでセッションテーマは a11y です。つまり accessibility 。最近ようやく空でフルスペルを書けるようになりました。

様々なご縁の中でこのセッションにお誘いいただき、参加を決めました。出場メンバーは自分以外は以下の3名となります (connpass より抜粋)

僕を知ってらっしゃる何人かの皆様からしたらなんで a11y なの?ってことになっているのは重々承知をしていますが、今年は何故かそちらの方面の仕事にかかわることが多く、これはきっと a11y 界の神々が「おまえもそろそろ a11y にきちんと取り組むのじゃ」とお告げをくれたのだと思っています。

普通に自分のキャリアから考えると、リッチなUIだとかXRだとかのセッションに混ざるのが妥当なのかもしれません。しかしながらお告げをいただいた身としてはしっかりと取り組んでいくことにしました。

ということで、自分のアクセシビリティ方面の実装能力はそこまで高くないことは自認しているので、仕事でもそういった要望が強い案件ではアクセシビリティ専門の方に入っていただき、様々な指摘をいただきつつ日々のデベロップにはげんでいるというのが現状です (各人が得意なことを発揮して全体として詳しければそれでいいという考えでいます)。その難しさなども絶賛体験中だったりします。

とはいえ、不思議なことは重なるもので、いわゆる JIS X 8341-3:2016 関係の話はそんなにできないものの、それ以外のアクセシビリティに関連した話題はいくつか持っています。

XR とアクセシビリティ

今回は XR にも詳しい Web UI のエンジニアというポジションで参加しているのですが XR 自体は相当前から断続的に研究を続けてきました。

特に金曜の朝6時から自主的に開催しつづけている 金朝ツメトギ ではほぼこればかりやっています。おかげさまでこの活動で生まれた MR アプリにより XREAL 社のアワードを受賞する などの実績も作ることができました。

この活動を見ていた @emim により今回珍客ポジション的な感じでセッションにお呼びがかかった次第です。コツコツと続けるもんですね。

XR でもアクセシビリティ対応をするための仕組みというのがあり、いろいろな情報収集の過程でこれらの情報も仕入れてきているのでそれについてはお話できると思います。

クローラとアクセシビリティ

Web デザイントレンドという CSS Nite にて 15年に渡り登壇し続けてきたセッションを支えているものの一つに Web サイトのキャプチャをするクローラの存在があります。

Web デザイントレンド前からメールマガジンや寄稿のために作ってきましたので、年数でいうと実に20年以上クローラを作ってきたことになります。

初代クローラは Perl で出来ており、クローラというより正規表現を使ったバッチのようなものでした。その後いろいろな改良を続け、今は JVM ベースとなっています。

クローラにじっくりと取り組んだ人はわかるかと思いますが、これは大変 Web サイトの HTML の組み方に影響を受けるもので、情報の収集としてのマシンリーダビリティとキャプチャのためのキャプチャビリティ (なんていう言葉があるのかは知らないけど確かにそういう性質がある) が Web サイトに求められます。

いろいろなつらみを経ての今ですのでそのあたりも話せたらと思っています。

もちろん、過去のトレンドからの話題などもいろいろ話の流れのなかで紹介できたらと。

日本語とアクセシビリティ

今年、僕はなぜか日本語学習支援者として地元で教室を開くことになりました。いろいろな国の人々の日本語学習のためのお手伝いをボランティアでしています。

別に a11y とかそういう文脈で始めたわけではなく、英語が苦手な自分から見て、他者がどのように言語を獲得していくのかについて知りたくなり始めたのがきっかけです。

その中で講習を受け「やさしい日本語」とその学習支援の仕方ついて学びました。「やさしい日本語」はアクセシビリティの方面からも話題にあがることがあるのを知ったのは学習した後のことです。現在地元にて全10回のコースを2シーズン開催し、1月から次のシーズンを開講します。

ここでもいろいろな実体験があり、Web デザインをやっている人が日本語学習支援者でもあるケースはそんなにないような気がするので、そちらの立場からアクセシビリティに関連した話ができそうな気がしています。

だいたい上記3つが今話すとしたらみたいな切り口になります。まあ、ほかの方々からはどんな話が出るのかわからないため、話したり話さなかったりしながら次の Web について考えてみたいと思います。

ちなみに、それ以外にも歴史的体験として聞かれたら話すくらいにとどめようと思いますが、僕の Web デザイナーとしての独立は 1998 年ということでなかなかに黎明期の独立なのです。そんなこともあり、テーブルレイアウト (という古の技術) や Flash (という古の技術) などなどをリアルに実装してきて今に至っています。

そんな時代からやっている人でなおかつ現役で手を動かす人として活動し続けている人はなかなかにいないと思うので、そういう立場からも話ができたらと考えています。


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    原 一浩 の顔写真

    (はら) 一浩(かずひろ)

    カンソクインダストリーズ代表 / グレーティブ合同会社代表

    1998年に独立し、同年、ウェブデザイン専門のメールメディア DesignWedgeの発行を開始。Webデザイン業の傍ら、海外のWebデザインに関する情報発信を行う。
    雑誌への寄稿多数。主な著書に『はじめてのフロントエンド開発』『プロセスオブウェブデザイン』、『Play framework徹底入門』、『ウェブデザインコーディネートカタログ』など。自社製のWebデザインのクロール&キャプチャシステムvaqumをベースに、様々なリサーチを行っている。Web 検定プロジェクトメンバー

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