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テンプレートリテラルをステキにエディットする拡張機能 Template Literal Editor

2019-08-29

JavaScript ベースの開発において、フレームワークの利用がメインの人には、あまりなじみがないかもしれませんが、今ドキの JavaScript には、基本仕様としてテンプレートリテラルという機能があります。僕はプリミティブな言語機能で実装を行う機会がちょいちょいあるため、結構お世話になっています。

このテンプレート機能、便利なのですが VS Code 上でテンプレートの文字列を編集するときは単なる文字列としてエディタ上で認識されてしまい、ちょっと使いにくい部分がありました。

IntelliJ IDEA では、言語インジェクション (Language Injection) という機能があります。

これを使うと、JavaScript の ES2015 / ES6 のテンプレートリテラル内を別の言語として編集支援を受けることが出来ます。具体的には、HTML のテンプレートをシンタックスハイライト付きで編集できるようになります。

この機能、VS Code にもないかなあと探していたら、拡張機能にありました。めちゃくちゃ便利なので、紹介します。

Template Literal Editor という拡張機能で、インストールをして使います。拡張機能パネルにて検索して見つけましょう。

使い方は、いたって簡単でテンプレートリテラル内にて、Template Literal Editor を起動するだけです。

export function someHtml (str: string): string {
    return `
        <h1>${str}</h1>
    `
}

すると、以下のようにテンプレートリテラル内の言語の選択表示が行われます。

Template Literal Editor の言語選択画面

デフォルトで HTML になっているので HTML モードにて編集する場合はそのまま ENTER で OK です。すると、新しく編集画面が開き、テンプレートを指定の言語モードにて編集することが出来ます。編集が終わったら Close All Subdocuments を実行します。

Template Literal Editor の編集画面

ただ、標準の状態だと、ショートカットが使いにくいという人もいるかもしれません。僕は以下のように設定して使っています。

[基本設定] -> [キーボードショートカット] にて Template Literal Editor : Close All SubdocumentsTemplate Literal Editor : Open Literal String as a Subdocuments を好きなキーの組み合わせで変更しましょう。以下は例です。

{
  "key": "ctrl+cmd+o",
  "command": "editor.openSubdocument",
  "when": "editorTextFocus"
},
{
  "key": "ctrl+cmd+c",
  "command": "editor.closeSubdocuments",
  "when": "editorTextFocus"
}

ではでは、ステキなテンプレートリテラルライフを。


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    AUTHOR

    原 一浩 の顔写真

    (はら) 一浩(かずひろ)

    カンソクインダストリーズ代表 / グレーティブ合同会社代表

    1998年に独立し、同年、ウェブデザイン専門のメールメディア DesignWedgeの発行を開始。Webデザイン業の傍ら、海外のWebデザインに関する情報発信を行う。
    雑誌への寄稿多数。主な著書に『はじめてのフロントエンド開発』『プロセスオブウェブデザイン』、『Play framework徹底入門』、『ウェブデザインコーディネートカタログ』など。自社製のWebデザインのクロール&キャプチャシステムvaqumをベースに、様々なリサーチを行っている。Web 検定プロジェクトメンバー

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